• TOP
  • 取引先企業情報分析サービス研究開発
    (三菱食品株式会社様)

流通

#AIソリューション

#生成AI

#Graph-RAG

#AWS

取引先企業情報分析サービス研究開発
(三菱食品株式会社様)

概要

三菱食品様において、社内の「取引先企業情報」と、社外の「気象オープンデータ(天気・気温等)」を掛け合わせた高度な分析実証を行いました。
Graph-RAG技術を用いることで、異なるデータソース間の複雑な関連性を紐づけ、自然言語による柔軟な分析が可能かを検証。
製・配・販、全体での在庫最適化に向けたデータ活用の有効性を評価しました。
 お客様 : 三菱食品株式会社様(分析業務ユースケースの提供)
 当社  : 複合データ分析の有用性評価、Graph-RAGシステムの構築


導入の背景・目的

卸売業としてサプライチェーン全体の在庫最適化を図るためには、取引先の属性だけでなく、需要に大きく影響する「気象条件」などの外部要因を組み合わせて分析する必要があります。
しかし、社内データとオープンデータ(気象エリア定義や最新の気温情報など)を紐づけて分析するには多大な工数が掛かります。
そこで、これらを統合し、AIアシスタントを通じて手軽に高度な相関分析ができる環境の実現を目指しました。

取り組み内容(施策)

    A) 内部データとオープンデータの「意味的」な結合
  • 「取引先(店舗)の住所」と「気象庁の予報エリア定義」といった、本来構造が異なるデータをグラフデータベース上で結合。
    Graph-RAGにより、「明日の最高気温が35度を超えるエリアにある、特定の系列店舗をリストアップして」といった、複合的な条件下での検索・分析を可能にしました。

  • B) 自然言語による高度なクロス分析
  • ユーザーの自然言語指示をAIが解釈し、企業情報と気象情報を横断する複雑なクエリを自動生成。
    専門スキルがなくとも、気象条件に基づいた需要予測や、エリアごとの特性分析が瞬時に行える仕組みを構築しました。

導入成果(有用性評価)

複雑な外部データ(気象情報)を組み合わせた分析においても、AIが高い精度で意図を理解し、業務効率化に寄与できる可能性があることを確認しました。

    【業務効率化】情報収集・整理業務の生産性向上: 43%
     (複数のデータソースを照合する調査・分析業務の省力化)

    【精度評価】生成AI+Graph-RAGによる回答精度
  • 複雑なデータ関係性を持つ要素の抽出精度: 95%
  • 属性(気象条件等含む)によるグルーピング・集計精度: 90%
  • 複合データを基にした分析・考察精度: 90%

ソリューション構成

Graph-RAG × Difyによる「データ統合」と「高速検証」
Amazon Neptuneや、Neo4j等のグラフDBを活用して「企業情報」と「気象データ」の関係性を構造化。
Difyプラットフォーム上で複数のRAGソリューションを比較検証できる柔軟な構成を実現しました。

  • 基盤・DB: Amazon Neptune / Neo4j (Graph Database), AWS
  •  取引先マスタと気象エリア定義・予報データをグラフ構造で統合管理
  • 開発・評価基盤: Dify (EC2)
  •  複数モデルの比較評価、プロンプトチューニングを迅速に実施

pagetop